2013年1月28日(月)-2月3日(土) Oギャラリー
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カーマインのミステイク
カンヴァスに油彩・アクリル・鉛筆 2013 F120
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カーマインのミステイク 部分
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カーマインのミステイク 部分
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カーマインのミステイク 部分
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カーマインのミステイク 部分
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カーマインのミステイク 部分
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カーマインのミステイク 部分
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グリッドのメカニズム
カンヴァスに油彩・アクリル 2013 F120
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グリッドのメカニズム 部分
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グリッドのメカニズム 部分
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部分
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グリッドのメカニズム 部分
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グリッドのメカニズム 部分
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グリッドのメカニズム 部分
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グリッドのメカニズム 部分
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Black-Composition 2005-5
カンヴァスに油彩・アクリル・鉛筆 2005 M30
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Constableになりたかった画家
カンヴァスに油彩 2013 F8
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R荘はここだ!
カンヴァスに油彩・ペン 2013 F4
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G荘はどこだ!
カンヴァスに油彩・ペン 2013 F4
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アフリカの追憶
カンヴァスにアクリル 2013 SM
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そして、ここに帰る
カンヴァスにアクリル 2013 SM
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ふるさとの丈夫な鍵
カンヴァスにアクリル・鉛筆 2013 SM
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調子には幅が必要
カンヴァスにアクリル・鉛筆 2013 SM
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船旅のうた
カンヴァスにアクリル・鉛筆 2013 SM
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金属のカラーグリッドは私たちの夢
カンヴァスにアクリル 2013 F0
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ペンシルでグリッド深き色味
カンヴァスにアクリル・鉛筆 2013 F0
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グリッドQを探せ
カンヴァスにアクリル・ペン 2013 F0
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黄色いグリッド赤コーナー
カンヴァスにアクリル 2013 F0
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風景が見えたグリッド
カンヴァスにアクリル 2013 F0
会場風景
2013.1.28-2.3 古典抽象主義17(Oギャラリー)の展示について。
今回は私のテーマである、「古典抽象主義」の17回目の展示になる。「古典抽象主義」とは古典絵画の持つ豊かな空間性だけを取り出し抽象絵画として成立させるのが目的の制作であるが、今回は「グリッド(格子)」を、主な構造にした作品を展示している。グリッドの作品は、1988年頃に多く制作した。今回はそれらの作品もベースになっている。詳しくは小屋哲雄公式ホームページのシリーズ作品・「格子シリーズ」を参考にして頂きたい。
メインの作品その1、「グリッドのメカニズム(F120)」では、上から下まで、3つの異なる格子のパターンを使用している。一見相容れないような要素だが、縦横の線が交差する格子の構造と、ビリジャンの透明感のある面が、それらを統一させて1枚の作品として成立させる。格子とは色々な国で使われる装飾パターンではあるが、その扱いの種類は無限にあると思う。少なくとも格子を「図」とした場合に、抜けていく空間は「地」になり、3次元的な奥行きがおのずと現れるのが面白い要素である。
その2、「カーマインのミステイク(F120)」の格子は、障子などに見られる厳格な和風の格子の比率である。その規律に切れ目を入れて開く事により、また別の空間を示唆する内容になっている。”Mistake”の意味は、画面をよく観察して頂いて見つけてもらいたい。厳密な中にも遊び心のある作品である。ちなみに「カーマイン」は中央の赤色の名前で、今回はコチニール虫の羽根から作る本物のカーマイン(ニュートン社製油絵具)を使用した。
”Classical Abstractionism A” ”Classical Abstractionism B””Classical Abstractionism C” の3連作は、2012年にGalerie Den(Berlin)と、画廊宮坂(銀座)で発表した3連作である。格子状構造の発展形の作品であるので、今回も合わせて展示した。その動きのある空間を感じて頂きたい。
「Constable(コンスタブル)になりたかった(F8)」は、見え隠れする緑の格子の空間と厚塗りの茶系の絵具の世界が古典風景画の空間を感じさせている。見方によって色々と感じられる作品だと思う。
「R荘はここだ!」と「G荘はどこだ!」の連作(F4)は、上空から見た地形図が元になっている。発見されたR荘と、隠されたG荘の表現、なぜ見つかったのか、なぜ隠されているのか、画面上の要素を見ながら判断して頂けると面白いと思う。
今回はSM,F0等の小品も多く制作した。その小さい画面の中で展開される空間も楽しんで頂けたら幸いである。大画面とはまた違った雰囲気があると思う。ところでカンヴァス側面のタックス(釘)を見せる、見せないに関しては色々な意見があったが、今回、格子と関連する物質的な要素として、タックスも作品の一部として展示してみる事にした。
Masumi Kato さんの「古典抽象主義17」に対する感想
今回の全体テーマ『グリッド』は、解説書もあってか、全体的に分かりやすかったです。解説書がクイズ形式(見つけてもらいたい…的な。)も踏み込みやすくしたのかと思います。 ★グリッドのメカニズム★ 3つの世界が、上から、『現在・過去・未来』の地形のよう。 ★カーマインのミステイク★ とても楽しい作品です。 キリリとただされた格子の回りを遊ぶように曲線が渡り、ミステイクの部分も、緊張のなかの、一休み、という感じです。 ミステイクの意味は、『切れ目に戻した際にきちんと元に戻らない箇所』ですね。 ★R荘&G荘★ 私の解釈は、>R荘は格子の中にあるから、場所が指し示しやすい→発見しやすい。 G荘は格子が無いから、指し示せる基準が無い→発見しにくい。 …って感じです。 ★船旅のうた★ まさに、海上に漂う船と船歌を歌う船乗りでした。画面上部の四角が船で、画面右下が、船乗りというイメージです。 ★風景が見えたグリッド★ 奥の「嵐?」を室内(?)から見ているような。距離感を感じる作品です。 嵐の勢いが激しいけど、格子のために、見る側には遠い関係ない世界の出来事みたいに見えました。 ★金属のカラーグリッド★ 『風景が見えたグリッド』のとは逆のイメージでした。 格子が奥に沈んで、格子が分けた個々の四角が盛り上がっていて、「格子はひとつの世界を個々の世界に分断する」という性質もあるんだなぁ、と。 ★グリッドQを探せ★ 『カーマインのミステイク』のように、遊び心があって、リズミカルで、第一印象「欲しい!」でしたが…残念! ★黄色グ リッド赤コーナー★ F0シリーズの中で、『グリッドQを探せ』の次に欲しい作品です。 赤と黄色の鮮やかさと、黄色の元気いっぱいな様子が良いです。